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告白ビフォーアフター | 桃山商事

告白ビフォーアフター

2013.8.8

 

早くも更新が滞ってしまった。
この三ヶ月、トライアスロンのレースやら二軍ラジオ本の編集お手伝いやらで時間がなくて…なんて言い訳はどうでもいいか。

今回は告白について考えてみる。




まずは二軍ラジオでお馴染みの「いつもの先輩(36才男性)」のエピソードから始めたい。


合コンで知り合った女の子と数回デートを重ね、先輩の気持ちも高まってきたので「そろそろ告ろう」と機をうかがっていたところ、彼女のほうから告白してきたという。
普通なら「ラッキー」くらいに思いそうなものだが、先輩は違った。


「今のはなかったことにしてくれ。こういうことは男から言わせて欲しい。・・・好きだ。付き合ってくれ。」


告白というシーンにおいて、これ以上の茶番があるだろうか。


「告白は男からするものである」というコンサバ過ぎる恋愛観についてひとこと言いたい気もするがそれは措いておくとして、「なかったことにしてくれ」という先輩の申し入れは告白の本質に触れている。


バケツに入った真水に一滴の赤いインクを垂らしたら元に戻せないように、告白は取り返しのつかない不可逆的な行為であり、「なかったこと」にできるものではない。

だからこそ告白するか否かで人は煩悶する。

悩んだ末に、

「告白していいかどうか、教えてほしい。」

と思ったりするのだが、それをそのまま相手に伝えたら告白になっちゃうので、代わりに周囲に探りを入れ友人に相談する。



★★


そんな告白の不可逆性について考えていて頭に浮かんだのは友人の女性(29才)から聞いたエピソードで、彼女は少し前に仕事のプロジェクトで知り合った男性のことを好きになったのだが、自分が彼の「対象」になるとは思っていなかった。
なので比較的気軽な気持ちで接していたら、するすると仲が深まり、何度か二人でゴハンを食べに行った。


そうして、向こうから告白された。


彼女は「好きになった相手から告白されるなんてこと」が自分にあるとは思っていなかったのでたいそう驚き、

「そんなことあるんだー。」

と感じたことをそのまま伝えた。つまり告白に対してOKと答えた。


しかし彼には同棲中の彼女がいたのだった。
上のやり取りがあった直後に彼が伝えてきたのだという。


それからなし崩し的に関係ができ、結局数ヶ月続いた。
その間「まるで普通に付き合っている」ようだったが、彼女は大いに悩み、最終的には自分から関係の解消を切り出した。


これ、もしも順序が違っていたらどうだったろうか?
「同棲中の彼女がいる」という前提のもとに告白されていたら?


だがそんな仮定は無意味である。
告白は不可逆的な行為なので、「もう一度」をいくら想像しても詮無いだけだ。
(だからといって彼の告白のやり方を許容するかというと、それは許せませんよ。「今からそいつを殴りに行こうか」だよ、ほんとに—二軍ラジオ第25回「恋のYAH YAH YAH」



★★★


さてしかし、不可逆的だからといって、必ずしも「一度告白してだめだったら付き合うのはもう無理」というわけでもない。


例えば桃山商事の清田代表は、元々友達だった女の子に数年かけて4回告白して振られたあげく、彼女の方から告白されるというウルトラCを体験している。

なぜそうなったのかは想像するしかないが、4回の告白の前後で関係性が少しずつ変化したのではないか。
つまり彼女にとっての清田が、「ただの男友達」から「セクシャルな男性」という存在に変わっていった・・・。

それにしても4回告白しないとそういう対象として見られない清田という男はつくづく変わっている、と思う。



★★★★


少し趣の異なった「告白のやり直し」に、かつて桃山商事の癒し系と呼ばれたコテツのエピソードがある。
彼は高校からの女友達に、何を思ったかいきなり「結婚して下さい」とプロポーズして断られた。


ばかなんじゃないかと誰もが思った。


しかしそれから数ヶ月後、同じ相手に今度は普通の告白をして付き合い出し、さらに数ヶ月後に再びプロポーズして、二人は結婚した。


結婚すると恋愛感情よりも友愛感情のほうが強くなることがほとんどなのだから(たぶん)、見方によっては「恋人関係-夫婦関係」よりも「友人関係-夫婦関係」のほうが近い。
そう考えると、コテツは「恋愛」をショートカットして最短距離を進もうとしただけとも言えるのだが、彼女の方がそれをよしとしなかった。


そりゃあ、恋愛期間は欲しいよね。



★★★★★


結果的にうまくいくにせよいかないにせよ、一度告白してしまったら以前の関係に戻ることはできない。
それが告白ビフォーアフターである。



友人関係にあった異性に告白して振られ、それまでの関係がぎくしゃくしてしまう、なんてことはよくある。
或いはそもそもの接点が薄い相手の場合は、会うことさえもままならなくなる。


そんないかんともしがたい状況を前に、告白前の良好な関係を思い出して彼/彼女は「言わなきゃ良かった」と後悔するのだが、どうしたって「言わなきゃわかんなかった」のだから諦めるほかない。



いっぽう、告白がうまくいった場合は「付き合う」というフレームの中に入ることになる。
言うまでもなく、これはこれで2人の関係性に(良い意味でも悪い意味でも)大きく影響する。


付き合う前は優しくて色々なところに連れて行ってくれた男が、「付き合う」というフレームができた途端に傲慢で出不精なダメ彼氏に変貌した、という話を、我々は失恋ホストの活動で多く聞いてきた。
告白した時の誠意をどこに消した?とマジカルに感じられるくらい、男はあっさりとフレームに寄りかかる。
まあ、多くの場合その重みで結局はフレームが壊れることになるのだが、しかしこれは「告白して付き合ってみなきゃわかんなかった」ことである。



もちろん告白なしで始まる付き合いもあるが、どこかのタイミングで、

「これ、付き合ってるのかな?」

といった言葉による確認を行うことがほとんどだろう。
ちなみに『世界婚活』の中村綾花さんによると、フランスではこの事後確認型がスタンダードだという。


Sex and The Cityのシーズン1で主人公のキャリーが直面したのがこの確認の問題で、彼女はなし崩し的に始まってしまったビッグとの関係が恋人関係なのかどうかで悩み苦しんだ末に、夜中に酔っ払って家に押しかけるという、本命の恋人でなければ許されない行為でもって確認を試みていた。


こと恋愛関係においては、フレームがはっきりしない状態に、人はそう耐えられるものではない。



★★★★★★


こうやってうだうだ考えていると、言葉による告白や確認が必要な「付き合う」という関係そのものが本当に不思議なものに思えてくる。


二軍ラジオは、「付き合うって何?」と角度を変えてひたすら問い続けている場とも言えるのだが、もちろん答えはいまだに出ていない。(了)